ホストのバイト体験談~Part5~ホストクラブのバイトから次の日。体に起こった異変について

2019年5月21日

前回の続きです。
ホストのバイト体験談~Part4~私が短期間でホストクラブのバイトを辞めることになった事件とは

ホストのバイト体験談はこの記事で最後になります。


異変

ホストのバイト中に例の事件が起きてから次の日、私は大学の講義を受けていた。

突然、大学の講義の最中に言いようのない不安感と強い吐き気に襲われる。
私はたまらずバッグを椅子の横に放置し、机の上に参考書を広げたまま講義室を飛び出した。

外の空気を吸っても強い不安感と吐き気は収まらない。
それが分かると私は外をいきなり全力疾走で走り出す。
なぜなら全力疾走することで不安感と吐き気を無理やり取り除こうと考えたからだ。

ひたすら学内を走り回る。
私が全力疾走しているところを見た他の人たちはさぞ私のことを奇異な目で見たことだろう。
学内を半周した後、いったん立ち止まり呼吸を整える。

全力疾走したことで不安感と吐き気は消えていた。
走ったことによる心地よい疲労感で不安感と吐き気は上書きされたらしい。
私はホッと一安心する。

しかし安心したのもつかの間、次は急激な腹痛に襲われた。
全力疾走してからあまり休めずに今度はトイレへと走りこんだ。

トイレに駆け込み、ドアを閉める。
ズボンとパンツを下ろし、ひたすら腹痛を和らげるために踏ん張った。
ただしトイレで踏ん張っていても出ない。
腹痛で明らかにお腹の中に異物がある感覚がするのに。

ひたすら踏ん張る。踏ん張る。

『『ポチャンッ』』

うんこが落ちた音がする。
ひとしきり便を排出し、出す度に痛みが和らいでいく。
ちょっとだけ安心しトイレの中を覗き込んだ。

黒い。便が。
見たことないくらい本当に真っ黒。
しかも丸っこい。
こぶしよりもちょっと小さめな大きさ。
うさぎの糞よりも少し大きいくらいの真っ黒な便が3、4個並んでいる。

今までこんな便を出したことがない。
私はここでも不安になりながらポケットからスマホを取り出し、症状について調べた。
スマホで調べると症状がヒットする。

血便。

血便と聞くと便が真っ赤になることを思い浮かべるかもしれないが、どうやら肛門に近い場所で出血すると便が赤くなり、胃や十二指腸などの肛門から遠い場所で出血すると排泄するまでに血が固まり、真っ黒になるらしい。
ちなみに真っ赤な便より真っ黒な便の方が症状が重い。

スマホをスライドさせ、原因について調べる。
真っ黒でうさぎのうんちみたいな便の原因。
いくらか調べるうち、心当たりのある原因を特定した。
どう考えてもこれしかない。

原因は、ストレス。

もう限界だった。

葛藤

深夜12時。
そろそろ世間の皆が寝静まっていく頃。

私は一人海岸に来ていた。
周りは深い闇に包まれ、灯台と地平線の向こうのビルの明かりのみが海に反射して輝いている。
私は何か重要な決断に迫られていたり深い考え事があったときは一人海岸に来てじっくり考えるようにしていた。

一般的な人々は寝る時間だが、ホストの先輩方はあと1、2時間ほど経てば起きる時間である。
辞めることを伝えるなら、この海岸で辞めるかどうか時間をかけてじっくり考えて約2時間後にホストのオーナーに連絡すれば良いタイミングとなるだろう。

考える。深く。
ホストという仕事は私に何を与えてくれるのだろう。
この調子でまっとうに、そして健康に生きていくことができるのだろうか。

腕時計を見る。
いつの間にか1時間が経っていた。
深い考え事をしていると時間が経つのが早いな。
目安の時間まであと一時間しかない。

私は再度集中して考え込む。

「すみません、ここで何してるんですか?」

誰かに声をかけられた。
集中力が途切れる。
今深夜25時だぞ。他の人に声をかけたのかな。
声をかけた方を見る。

警官二人だった。
男と女。先輩と後輩っぽい。
先輩の男性は30代くらいで、後輩の女性は20歳前半の強気っぽい顔立ちをしている。
二人とも片手には懐中電灯を持っていた。

女性警官「ここで何してるんですか?」
私「いや~、ちょっと黄昏れてまして」

女性警官「そうですか。何か身分を証明できるもの持ってますか?」

私は運転免許証を差し出す。
明らかに身分の確認だった。
完全に不審者扱いである。

客観的に自分を見つめてみる。
深夜25時に海岸で一人。
その人に声をかけてみた結果「たそがれている」と供述している。
明らかに怪しい。

女性警官が身分の確認をしている。
女性警官が確認している間に今度は男性警官に話しかけられた。

男性警官「最近物騒だからね。この前もこの辺で事件あったんだから。深夜一人で出歩いちゃだめだよ」
私「そうなんですか。いやー、人生って辛いこと多いっすよね」

男性警官「そうだね。頑張りな。」

男性警官から激励の言葉をもらう。
ある意味流されただけだけど。
そうこうしているうちに女性警官による身分確認が終わった。

男性警官「じゃあね。気を付けて帰りなよ」

警官二人と別れる。
てか今ホストを辞めるかどうか考えてる最中だった。
仕方なしに海岸から離れ、今度は家の近くの公園のブランコに座って考え込むことにした。

そうこうしているうちに時刻は深夜26時。

よし、決めた。
ホストのオーナーに退職の旨を書いたメッセージを送った。
それからちょっといろいろあったが、無事にホストのバイトを辞めることができた。

こうして私の短いホスト生活が終わりを告げることとなった。

終わりに

これでホストのバイト体験談は終わりです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

内容を読めば分かりますが、要所要所で端折っています。
これは私が書いているうちに途中だらけてしまうのを防ぐためです。
他にも短いホスト生活ながらもちょっとしたエピソードはありましたが、個人的な体験としては面白かったですが文章で書いて客観的に見てみるとそんなに面白くなさそうなのでやめときます。
まぁ個人的に書きたかったことは書けたのでよしとしましょう。

これを読んでホストで働くことに興味が湧いた方はぜひ一度体験してみてください。

ちなみにホストのデメリットについてはこちらの記事にまとめてみました。
よろしければぜひご一読ください。
ホストやボーイズバーなど夜の仕事をやるべきでない理由とは?将来性がない!?

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